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Nerello Mascalese
ネレッロ・マスカレーゼ
ブドウの種別 | 黒 |
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歴史/概要/解説 | 歴史: ネレッロ・マスカレーゼはヨーロッパ最大の活火山であるシチリア島エトナ火山周辺で最も多く栽培されているブドウ品種である。その起源についてはまだ解明されてない部分が多いが、数百年前より、海とエトナ山に挟まれた狭い農地、カターニア県のMascali(マスカーリ)平原の農夫たちが好んで栽培したことにより普及したという説が一般的である。Mascaleseはこの地名に由来していると考えられている。 高い所では標高1,000メートルを超す傾斜の多いエトナ山域は、火山活動が活発なエトナ山が噴火した際の溶岩、火山灰を含む水はけの良い火山性土壌が特徴である。この辺りでは火山岩の傾斜地に頑強にしがみつくアルベレッロ仕立てのかなり樹齢の古い木が今でも多く見られる。このような古いブドウ畑はきれいに区画されずにばらばらに植樹されているものも多い。というのも、このエリアでは「取り木」と呼ばれる繁殖方法を用いて、後にアルベレッロ仕立てに植え替える栽培方法が普及していたためである。取り木とは、枝を曲げて株元近くの土中に枝の一部分を埋め、発根させてから切り取る方法である。その結果、古いブドウ畑において、接ぎ木をしていないブドウの木が今でも多く存在するのである。 最低80%のネレッロ・マスカレーゼ種の使用が定められているDOCエトナの代表格エトナ・ロッソは近年世界的にも評価の高いワインの銘柄となっており、注目されている品種のひとつである。 房: 果房のサイズは大きく、1つ以上の羽が生えたような岐肩状で長めの円筒形または円錐形。 果粒は中程度の大きさの楕円形で密着型。 果皮は非常に厚く明るい青色。表面がやや蠟質の白い粉で覆われている。 成熟は遅く、一般的に収穫時期は10月の第2週頃。 葉: 葉の大きさはかなり大きめの五角形で、丸みを帯び三裂している。表面は無毛で光沢のない明るい緑色。 |
栽培面積(ヘクタール) | 2,883ha(2010) |
シノニム | Nirello Mascalese/Niureddo Mascalese/Nerello/Nireddu/Nierello |
原産地呼称 | DOC Alcamo/DOC Contea di Sclafani/DOC Etna/DOC Faro/DOC Marsala/DOC Monreale/DOC Sicilia/DOC Sant'Anna di Isola Capo Rizzuto/DOC Riesi |
ワインの特徴 | 色合いに反して、グリップの強いタンニンが印象的。酸は比較的高いが、タンニンが強すぎるものに関しては、隠れがちな印象。 熟成が進むと果実味が穏やかになり、ドライフラワー、紅茶、スパイス香など複雑で華やかな香りをまとう。 火山性土壌が生み出すミネラルが芯のしっかりとした骨格を作り上げる。樽熟しても樽負けしないだけのボディを持つが、総じてデリケートで透明感があり、エレガントな印象を残す。 |
香りの要素 | ブルーベリー、ラズベリー、野イチゴ、スミレ。香りの要素は様々あり、生産者の造り方によって違いが出やすい品種である。 |
Vino Hayashi サジェスチョン (アッビナメント) |
アグロドルチェ(甘酸っぱい)的な味わいのもの、又スパイスを効かせたもの。 カポナータ、スパイスで味付けした鶏肉、酢豚や白身魚の甘酢炒め、マグロの赤身の燻製。 |
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