コラム

本物のイタリアチーズを日本に【前編】 輸入会社カ・フォルム・ジャパンとは?

イタリアチーズ通信講座のディレクター大塚が、お届けチーズの輸入元「カ・フォルム・ジャパン(CA.FORM.JAPAN)」を訪問。CEOのリカルド・バッソ(Riccardo Basso)氏にお話を聞きました。
日本での事業をどのような想いで展開するのか伺ったあとは、講座でお届けするチーズの魅力を直々に語っていただきます!

 

カ・フォルム・ジャパン(Ca.Form.Japan)のCEO、リカルド・バッソ(Riccardo Basso)氏。カ・フォルム・ジャパン(CA.FORM.JAPAN)のCEO、リカルド・バッソ(Riccardo Basso)氏。

 


提供する側と顧客側、いずれの目線も

 

大塚カ・フォルムさんと聞くと、飲食業界では知らない人がいないほど有名です。歴史もかなり長いと伺いました。

 

リカルド1887年にイタリア北西部にあるグラッパ山の麓で協同組合が乳製品の工場を設立したのが始まりです。100年後の1987年にはカ・フォルム社が設立されて、日本での事業をスタートしたのは2014年でした。

 

チーズをはじめとする乳製品や加工肉などを提供するカ・フォルム・ジャパン(Ca.Form.Japan)。カ・フォルム・ジャパン(CA.FORM.JAPAN)。チーズをはじめとする乳製品や加工肉など、高品質な食品をレストラン中心に提供する。

 

大塚リカルド社長が来日されたのはその少し前だったとか。

 

リカルド私自身は2013年に日本に来ていましたが、チーズではなくトリュフをレストランに卸していました。そのときカ・フォルム社の創業者(*1)と話していて、イタリアチーズを日本に輸入したいという流れになって。そのまま翌年の2014年にカ・フォルム・ジャパンを設立して、チーズの輸入をスタートしました。

*1:キオメント・アドリアーノ(Chiomento Adriano)氏。CA.FORMという社名にある“CA”は、彼のイニシャルとヴェネト方言で”家”を意味する“casa”の二つが由来となっている。FORMはチーズを意味するformaggioの意味。

 

大塚来日前も食品関係の仕事をされていたのですか?

 

リカルドもともとシェフとして働いていました。ずっと飲食の世界にいたので、お客様にチーズや生ハムを最高の状態で食べていただくにはどうすればいいか考える癖があるんです。食品の扱いには自信がありますし、それはカ・フォルム・ジャパンとしての品質管理にもつながっているんじゃないかと思います。 

 

希少チーズを数多く取り扱うCa.Form社数多の希少チーズを取り扱うカ・フォルム社

 

生産者と築いた信頼関係が高品質チーズを生み出す

 

大塚具体的にはどのように品質管理をされているのですか?

 

リカルド実はイタリア各地から日本に直接チーズが送られるわけではなくて、現地のカ・フォルム社に一度チーズが集まります。そこで厳しく検品しているので、状態の良いチーズだけが日本に輸入されるシステムになっているんです。ただ、そんな中でも新鮮さは落としたくないので、フレッシュチーズについては週2回の輸入を実現させました。チーズが造られてから最短48時間で日本に輸入されるものもあります。ここまで徹底している会社はあまりないかもしれません。

 

 

大塚現地から食卓まで管理を徹底しているというわけですね。

 

リカルドそうですね。カ・フォルムの強みは何かと聞かれたら、イタリアの生産者と長い時間をかけて築いてきた関係性と答えると思います。信頼のある生産者とだけお取引しているので、低品質なチーズはそもそも入ってきません。

 

チーズ生産者の顔生産者との強固な信頼関係がカ・フォルムの強み。

 

大塚以前は「日本には本物のイタリアチーズが少ない」とおっしゃっていましたが、今その考えは変わりましたか?

 

リカルドはい。日本でのイタリアチーズの市場は日々大きくなっていると感じています。

 

「イタリア全土のチーズを経験してほしい」 

 

大塚そして今回、イタリアチーズ通信講座の制作にご協力いただきました。テーマとなる36種類のチーズもリカルド社長がセレクトされたわけですが、どういった理由で選んだのですか?

 

リカルドせっかくの機会なので、イタリア全土のチーズを広く味わっていただきたいという気持ちで選びました。
カ・フォルム・グループはチーズの販売だけでなく製造にも携わっています。ミルクをくれる動物たちが食べているものとか、育つ環境とか、どのような過程でチーズになるのかといったことまで把握しているんです。そういったバランスを考えながらセレクトしました。

 

チーズになるミルクをくれる動物たちチーズの原料となるミルクをくれる動物たち。

 

大塚メジャーなものからマニアックなものまで、本当に多様なラインナップですよね。

 

リカルドゴルゴンゾーラのように言わずとも知れたチーズも含まれていますし、一方で日本では名前も知られていないマニアックなチーズも選びました。たとえばパルミジャーノ・レッジャーノでも、赤牛のミルクを使った、熟成期間が36ヶ月(*2)と長期のものをセレクトしています。なかなか日本で出会えないチーズもあるので、きっと貴重な体験になるはずですよ。

*2:一般的なパルミジャーノ・レッジャーノの最低熟成期間は12ヶ月間。

 

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イタリアチーズ通信講座のテキストを持つリカルド氏

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