VinoPedia

Petite Arvine

プティ・アルヴィーヌ

プティ・アルヴィーヌ (Petite Arvine)
                                                                                                                                                                                                                                                                       
ブドウの種別
歴史/概要/解説 歴史:プティ・アルヴィーヌの原産地はスイスのヴァレー州で、そこからヴァッレ・ダオスタ州へと広がっていったとされている。しかしながら、最近のスイスの研究所によると、この品種はヴァッレ・ダオスタ州の土着品種であり、フランスでも一部栽培されているPrié(プリエ)系統に由来しているという。
プティ・アルヴィーヌという名前は、アルヴィーヌ種であることとその粒のサイズが小さい(フランス語でプティットゥ)ことからきているとされる。
特筆すべきは、プティ・アルヴィーヌは高地での栽培に適しており、他の品種が生育できないような寒冷地でも問題なく耐え、順応する能力があることである。ヴァッレ・ダオスタにおいて、品種の特徴を最大限に表現できるテロワールである標高600~900mの山の斜面に植えられていることから、「氷
河のブドウ」とも呼ばれている。ややデリケートな品種で、熟すのが遅く、日当たりがよく乾燥しすぎていない痩せた土壌を好む。標高の高い場所での栽培となるため気温の変化が激しく、それがブドウのアロマを育み、引き出す。急斜面の畑での大変な作業ではあるが、その苦労と努力とが素晴らしいエレガンスをもつ洗練されたワインを生み出すのである。
1981年にイタリア全国ブドウ品種記録書に登録された。

房:果房は中程度のピラミッド型で、密着しており二つの岐肩を持つ。果粒は小さめで長球。うっすらと蝋粉で覆われた果皮は黄緑色で、薄いがしっかりしている。成熟は遅め。

葉:中~大きめ、円形で五角形。ハート形のV部分は閉じている。表面も裏面も無毛で、縁のギザギザは不規則。

外観:グリーンがかった麦わら色(グリーンイエロー色)で濃淡は中程度~やや淡い。輝きがあり、粘性は強め。グラスに注ぐと細かな気泡が見られるものもいくつかあり、若々しい印象だ。
栽培面積(ヘクタール) 19 ha
シノニム なし
原産地呼称 DOC Valle d'Aosta
Vino Hayashi
アナライズ
糖度 6.91%
酸度 0.69%
塩分濃度 0.07%
※Vino Hayashiが試飲した8本の平均値
ワインの特徴 緑がかった麦わら色。藤や白い花などのフローラルな香り、続いてグレープフルーツ、シトラス、パッションフルーツなどのフルーティーな香りが漂う。良質な酸とアルコールを持ち、心地よくほどよいボディのある白ワインとなる。山岳ワインらしいミネラル感と塩味が特長で、熟成にも適している。アパッシメントによって造られる甘口ワインもある。
香りの要素 グレープフルーツが主体となり、レモンやライムなどの柑橘類の香り。続く香りは、青りんごのような爽やかなものもあれば、パッションフルーツのような熟度の高さを思わせるものもある。ジャスミンを連想させる白い花、そしてミネラルの香りも特徴的だ。ハーブ、はちみつ、揮発油もわずかに感じられた。
Vino Hayashi
サジェスチョン
(アッビナメント)
ポルチーニ茸のリゾット/白身魚の香草パン粉焼き/白身の肉料理/サラミや中~長期熟成タイプのチーズなど。
top_btn